「起きろ!」
……。
「おい…………増村!」
む、………………。
俺の記憶が正しければ、これは桂木さんの声。
…………。
桂木さんは俺の会社の先輩で、俺の心の恋人。
俺としては恋人以上の存在を自負しているが、桂木さんから見ると後輩以上恋人未満が
良いところらしい。
その桂木さんの声がするってことは、会社かな。
でも今の俺は、腕を伸ばして大の字に横になってるから会社じゃない気がする。
うーん、……試しに寝返りを打ってみた。
うん、間違いない。
頬っぺたにそば殻の枕の感触と、腕に布団の重みがあった。
俺がベッドで寝てるってことは、会社じゃない。
「おい!」
「むぅうぅぅ……」
桂木さんと揃って休みを出した金曜日。俺は桂木さんについて静岡の実家へやってきた。
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増村 大(マスムラ・ヒロシ) 主人公。 某大手信販会社新入社員、営業部。元気で大きな生きてる化石ステゴザウルス。綺麗で過激な桂木に骨抜きになり人生を踏み外す若人。 |
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桂木 悠司(カツラギ・ユウシ) 某大手信販会社社員、企画営業部一課課長。 中身はともかく顔は綺麗。増村を憎からず思っている、とうとう自分を見失い気味。個性的な両親に愛情深く育てられた。 |
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桂木 慎司(カツラギ・シンジ) 桂木の父 代々漁港を仕切る網本の家を守る大黒柱。気は優しくて力持ち、我侭、単純、さびしがり。盲腸で入院しているが、病院が大の苦手。 |
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桂木 満喜子(カツラギ・ミキコ) 桂木の母 美人でたおやか、なぜか夫にべた惚れらしい。我が子も他人も分け隔てなく可愛がる公平なんだか不公平なんだか謎。 |
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桂木 凪子(カツラギ・ナギコ) 桂木の姉 東京で商社に3年OL勤めをした後、実家に戻り漁協組合の事務をしている。男勝りだがその上を行く男らしい恋人あり。 |
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新宮 仁也 (シングウ・ジンヤ) 桂木の同級生 地元で漁業関係の仕事をしている。 |







